体の変化と向き合うカップル

親の認知症の兆候に気づいたら:夫婦で向き合う初期対応と話し合いのヒント

Tags: 認知症, 介護, 夫婦関係, コミュニケーション, 親の体の変化

親の認知症の兆候に気づいたら:夫婦で向き合う初期対応と話し合いのヒント

ご自身の親御さんやパートナーの親御さんのご年齢を重ねるにつれて、体の変化と同様に気になるのが、もの忘れや判断力の変化といった認知機能の衰えかもしれません。特に遠方に住む親御さんの場合、時折の電話や短い帰省では気づきにくい変化がある可能性も考えられます。もし、親御さんの認知症かもしれない、と感じる兆候に気づいた時、どのように受け止め、パートナーとどう向き合い、行動に移していくべきでしょうか。この変化に夫婦でどう対応していくかは、その後の親御さんの生活はもちろん、ご夫婦の関係性や将来にも大きく関わってきます。

認知症の主な兆候を知る

認知症にはいくつかの種類があり、それぞれ症状の現れ方や進行速度は異なりますが、一般的に見られる初期の兆候には以下のようなものがあります。

こうした兆候は、疲労や別の病気が原因である可能性もありますし、誰にでも起こりうる変化の場合もあります。しかし、複数の兆候が見られたり、以前と比べて明らかに変化があったりする場合は、注意深く見守ることが大切です。

兆候に気づいたら:夫婦で情報を共有する第一歩

親御さんの変化に気づいたとき、まず大切なのはパートナーと情報を共有することです。もしかしたら、パートナーも同じように感じているかもしれませんし、あなたとは異なる視点や気づきを持っているかもしれません。

この段階では、すぐに「認知症だ」と決めつけたり、親御さんを問い詰めたりすることは避け、あくまで夫婦間で情報を共有し、共通認識を持つことに注力してください。

初期対応として考えるべきこと、夫婦で協力できること

夫婦で兆候についての共通認識を持てたら、次に初期対応として何を考えるべきか、そしてどのように協力できるかを話し合いましょう。

遠方に住む親御さんの場合、これらの手続きやサポートはさらに難しさが増します。誰が情報収集をするか、誰が親御さんの元へ出向くか、親御さんの近くに住む兄弟姉妹がいる場合はどのように連携するかなど、夫婦で具体的に役割分担を話し合うことが重要です。

親や他の家族への伝え方、話し合いのヒント

夫婦間で情報を共有し、対応を検討する一方で、親御さん自身や、他の兄弟姉妹がいる場合は彼らへの伝え方も重要です。

まとめ:焦らず、夫婦で支え合いながら

親御さんの認知症の兆候に気づいたとき、多くの不安や動揺を感じるのは自然なことです。しかし、焦って一人で抱え込んだり、パートナーと情報や感情を共有せずに対応を進めたりすることは、かえって事態を複雑にする可能性があります。

まずは夫婦でしっかりと向き合い、観察から始めた情報を共有し、お互いの気持ちに寄り添うこと。そして、地域包括支援センターのような専門機関に相談し、利用できる情報やサービスを知ることから始めてください。親御さんの状況は刻一刻と変化する可能性がありますが、夫婦で支え合い、協力しながら一歩ずつ進んでいくことが、この大きな変化を乗り越えるための力となります。これは親御さんのためだけでなく、ご夫婦自身が今後の人生を共に歩んでいく上でも、非常に大切なプロセスとなるでしょう。