体の変化と向き合うカップル

親の終活や看取りについて:夫婦で始める、将来に向けた話し合いのステップ

Tags: 親の終活, 看取り, 夫婦の話し合い, 遠距離介護, 老後の備え

はじめに:避けがちな「終活」「看取り」の話し合いに、夫婦で向き合う意義

親御様の体の変化に直面する中で、いつか訪れる「終活」や「看取り」について、考え始める方もいらっしゃるでしょう。しかし、このテーマはデリケートであり、どのように切り出せば良いか、パートナーと共有すべきか、具体的なイメージが湧かず、つい先延ばしにしてしまいがちです。

特に、親御様が遠方にいらっしゃる場合や、親御様のパートナーの方にも負担がかかっている状況では、情報が十分に共有されず、いざという時に慌ててしまうことも少なくありません。また、親御様の終活は、いずれ私たち自身の老後や終活を考えるきっかけともなります。

この記事では、親御様の終活や看取りについて、ご夫婦でどのように情報共有し、将来に向けた話し合いを始めていくか、そのステップとヒントをご紹介します。パートナーと共に、少しずつでも前に進むための道筋を探る一助となれば幸いです。

なぜ夫婦で話し合う必要があるのか

親御様の終活や看取りに関する話し合いは、なぜご夫婦で共有し、協力して進めることが重要なのでしょうか。

夫婦で始める話し合いのステップ

終活や看取りに関する話し合いは、一度で全てを解決しようとするのではなく、段階的に進めることが現実的です。

ステップ1:まずは夫婦間で現状認識を共有する

ステップ2:親御様の意向に関する情報を集める

この段階では、直接的に「終活」という言葉を使わずとも、親御様の「もしも」に対する考え方を知ることから始めます。

ステップ3:夫婦で話し合い、方針や役割分担を検討する

集めた情報や、親御様との会話を通じて感じ取ったことを踏まえ、ご夫婦で具体的な話し合いを進めます。

ステップ4:定期的に見直し、必要に応じて専門家に相談する

一度話し合ったからといって終わりではありません。親御様の体調や状況は変化しますし、ご夫婦自身の状況も変わります。

終わりに:完璧を目指さず、夫婦で寄り添いながら

親御様の終活や看取りについて、すべてを完璧に準備することは難しいかもしれません。また、親御様の意向と自分たちの考えが一致しないこともあるでしょう。大切なのは、「もしも」の時に備え、ご夫婦で情報を共有し、お互いの気持ちに寄り添いながら、共に考え、行動していくプロセスそのものです。

この話し合いは、ご夫婦自身の将来について向き合う機会でもあります。お互いの健康や老後への不安を共有し、共に乗り越えていくための第一歩として、この機会を捉えてみてはいかがでしょうか。時間はかかるかもしれませんが、パートナーと共に、一歩ずつ進んでいくことが、将来への大きな安心につながるはずです。